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製品のクオリティに大きく影響する目視検査。人手による検査を取り入れている工場も多いですが、ミスが起きてしまう場合もあります。ここでは、目視検査で発生する典型的な課題と、それに対する現実的な解決策を整理します。
目視検査は、人の目で製品の外観をチェックし、傷や不具合、異常の有無を調べる検査をいいます。製造ラインで行うインライン検査や、全製品を対象に行う全数検査など、複数の種類があります。検査員は、決められた基準に沿って検査を実施していきます。
目視検査は仕上がりを確認する検査で、製品のクオリティに影響します。一方で人手による検査は負担が大きく、ミスが起こることも珍しくありません。ミスを防ぎ検査精度を高めるために、カメラやAIを活用している現場も増えています。
目視検査のミスの原因は多岐にわたります。
検査基準があいまい、または明確な基準がない場合、担当する検査員によって判断が分かれてしまいます。結果として判断ミスが生じ、品質を満たさない製品が流通してしまう可能性があります。
目視検査は技術や経験が求められる作業です。検査のクオリティを保つためには、時間をかけて検査員を教育しなくてはいけません。しかし、検査員のスキルが一定水準に達していないと、判断ミスや不良の見逃しが起きる場合があります。
目視検査は細かい作業のため、疲労が蓄積しやすく、長時間作業を続けると集中力も低下します。一方で検査員が疲労を感じている場合、検査漏れや判断ミスの発生リスクが高まります。適度に休憩できる環境の整備や、負担を減らす対策が必要です。
明るさが足りない、検査器具に不具合があるなど、検査環境に問題が生じた場合は検査効率が低下するおそれがあります。環境に不備があると、小さい傷や塗装ムラなどの不具合を見逃す確率が高まります。
目視検査のミスが多発すると、検査体制の見直しが必要になり、余計な時間とコストが生じる可能性があります。検査の精度も低下するため、不良品が市場に流通してしまうリスクが高まります。
不良品が増えると顧客のクレームも増加し、自社の信用が低下することも考えられます。不良品の状態によっては、自主回収やリコールなどの対応を求められるおそれもあります。回収に伴う費用や事業への影響は甚大です。
目視検査のミスを減らすためには、検査員の負担を軽減する対策が必要です。
目視検査にカメラやセンサーを導入した場合、検査員の負担を大きく減らせます。省人化が進むだけでなく、検査の迅速化も実現可能です。検査精度も向上し、目視での発見が困難な不具合・異常を見つけやすくなります。製品の品質が向上し、不良品が流通する可能性を減らせます。
検査装置を導入する際は、まず欠陥を見えやすくする光学条件の設計が重要です。照明の種類や角度、レンズ、カメラ解像度などを最適化することで、傷や異物などの欠陥を明確に浮かび上がらせます。この工程が不十分なままAIを導入しても、検出精度は向上しません。
AIは欠陥の有無を直接判定するよりも、検出後の分類や特徴の識別に使われるケースが一般的です。AIはまだ少ないものの、こうした仕組みを活用することで、品質の均一化や検査員の負担軽減、ヒューマンエラーの抑止につながります。
基準書や見本を作成すれば、検査基準を標準化できます。検査効率が高まるだけでなく、属人化や判断ミスなども防止可能です。基準書や見本は検査員の育成にも活用できます。クラウドやイントラネットで誰でも閲覧できるようにしておきましょう。
目視検査の精度向上には、まず検査基準や見本を整備し、属人化を防ぐことが出発点になります。そのうえで、カメラやセンサーによる補助検査を導入し、最終的にはAI判定システムに段階的に移行することで、検査精度を安定させることが可能です。
経済産業省の資料から、目視検査にAIを活用している企業の事例を紹介します。
大阪ガスとニシヤマ、システム計画研究所は、デジタルX線検査にAIを活用した自動判定システムを構築しました。これまで検査員が目視で行っていたものの、技能を持つベテランの不足や人件費の増加に悩まされていました。
一連の課題を解決するために、AIを活用した判定自動化の仕組みを導入。傷判定の自動化だけでなく、検査時間の短縮にも成功しました。また、AIによって検査員と同程度の精度を実現し、人手不足の問題も解消しています。
目視検査は製品のクオリティに直結する一方、検査員の負担が大きい作業です。検査漏れやミスを減らすには、検査の自動化や省人化に取り組む必要があります。カメラ・センサーを使った検査環境の整備や、AIによる判定システム構築など、検査員の負担軽減に繋がる対策を検討してみましょう。
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常務執行役員CSO
上野 雅敏さん
常務執行役員CSO
上野 雅敏さん
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